「母乳だと寝ない」=母乳不足 !?
妊娠中におっぱいクラスを受講してくださり、夏に待望の赤ちゃんを迎えたSさん。
最初、どうしていいかわからなかったけれど、「みんな最初からはうまくいかないものよ」という言葉を思い出して、赤ちゃんと二人三脚で乗り切りました、とうれしい報告をくださいました。
ただ今、1ヶ月半。
「なかなか寝てくれなくて、おっぱいが足りないのではないかと、つい心配になります」と書き添えてありました。
「赤ちゃんは寝るもの」というふうに思っていると、うちの子は寝ないんです、と思うらしく、それが不安を呼んでしまう方も多いようです。
でも、生まれて数日は別として、生後まもない赤ちゃんは、そんなにまとめて長時間は寝てくれないことも多いですね。
1日のトータルでいうと長い時間になりますが、ちょこちょこ起きているというのが標準的な赤ちゃん像かと思います。
とりわけ新米ママにとっては、何かしようにも、やろうと思うと起きるというわけで、「ホント寝ないんです」と訴える方も多いようです。
そして、寝るはずなのに寝ない→これは、お腹が空いているからでは?→おっぱいが足りないのかしら、と不安を生む1つの要因になっているようです。
でも、赤ちゃんはひとりひとりちがいます。
標準的な姿というものはあったにせよ、長く寝る赤ちゃんもいれば、ほとんどまとめて寝ない赤ちゃんもたくさんいます。
あまりに寝なかったら、他に刺激になる要因がないか、一応チェックしてみます。
赤ちゃんをよくみて、赤ちゃんから教えてもらう…おっぱいクラスでいつも伝えていることですが、この場合もそれにつきます。
冷えていたり、暑すぎたりしないかどうか。
明るすぎたり、うるさすぎたりしないかどうか。
とくになければ、そういう目の前の赤ちゃんをそのまま受け入れます。
母乳不足というのは、その目安がありますね。
おしっこの回数、体重の増え…そうしたものがクリアできていれば、むやみに不安になることはありません。
だいじょうぶ、だんだん赤ちゃんの方でも睡眠と覚醒のリズムができてくるのですから。
目の前の赤ちゃんをそのまま受け入れて、だんだん少しずつ母子ともに慣れてくることを待ちましょう。
むしろ問題なのは、この不安なときに「母乳だけでは足りないのかも」とミルクを足してしまうことです。
産院などで試供品と称してミルクをもらってきていると、不安になったときにすぐに目の前にあるので、よけいに気になりますよね。
そして、ちょっと様子をみてみようとミルクを足すと、確かに赤ちゃんは長く寝てくれますね。
それをみて、「あ、やっぱり足りなかったんだわ」と思ってしまう…そして、不足感に悩みつつ、ミルクを足すという経過をたどることになります。
これが大きな分かれ目です。
そう、でも、ここがホントはちがうのです。
母乳は赤ちゃんの胃腸にとって、負担にならない最適な状態なわけで、消化時間も90分と言われていますが、一方のミルクは、なんと180分かかると言われています。
赤ちゃんの胃腸は、ミルクを飲むと、消化するためにフル稼働するわけで、その間ひたすら眠っているわけです。
大人だって、お腹がいっぱいで食べ過ぎると眠くなるでしょう。
それと同じです。
満たされたからたくさん眠るのではなく、消化できないからその分眠っているわけです。
確かにまとめて寝てくれたら助かるという気持ちも分かります。
しょっちゅう起きては、おっぱい→おしっこ→うんち→おっぱい→細切れに寝る、の繰り返しでは、いつ、ごはんを作ったらいいの?となってしまうのもわかります。
でも、赤ちゃんのスタートの頃はそんなものなんです。
そう思っていたら、それに合わせて暮らせばいいのです。
赤ちゃんが寝ているすきに、自分も寝てしまいます。
睡眠不足はママの元気の敵!
なにしろ、おいしいおっぱいの素はママの元気ですから、睡眠不足にはならないようにしたいですね。
睡眠が確保できていたら、今度は赤ちゃんが寝ているすきに、お米を洗ってご飯だけは確保します。
細切れの赤ちゃんの睡眠に合わせた形で、家事もやってしまう…そんなふうに臨機応援に合わせていけたら、きっと苦じゃないかと思います。
もちろん、手の込んだ品を食卓に並べるなんて無理でしょう。
でも、それはいいじゃないですか。
家族にも理解してもらえばOKです。
そうやって赤ちゃんのありのままを受け入れながら過ごしていると、赤ちゃんはどんどん育っていきます。
きょうの悩みが一週間後には変わっている…なんてことはざらにありますね。
季節がめぐるように、赤ちゃんの姿はどんどん変わっていくのです。
あまり、今の悩みにこだわらず、どうしていいかわからないことは、ぜひ周囲のおっぱい仲間や先輩に相談して元気をもらいながら過ごしていると、そのうち、解決してしまうことも多いのではないでしょうか。
(ぜひ、自然育児コミュニティ http://shizen-ikuji.jp/forumdisplay.php?f=10">母乳育児相談室もご利用くださいね!)
母乳だと寝ない…でも、そうやって何度も起きては、ママに抱っこされ、家族と触れあい、その分、愛情という刺激をたっくさんもらって、赤ちゃんは賢く育っていくわけです。
寝ないから母乳が足りないのではありません。
安心して、目の前の赤ちゃんをそのまま受けとめながら、おっぱいで育んでいけるといいですね。
Posted by ito at 2006年10月24日 09:49
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